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歯科医院が生き残るためのマーケティング実践法

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歯科医院が生き残るためのマーケティング実践法
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私は「マーケティング」が主業務ですが、たまたま会社の仕事で歯科業界に深く関与することとなりました。現在歯科業界は非常に難しい状況に置かれており、歯科医院は生き残り戦略が必須となっております。ところが歯医者の先生達は大学で歯の治療技術や医療制度は習っても、経営改革や販促活動については全くの素人と言えます。そこで、マーケティング手法を歯科医院経営に活用するとどうなるか、取りまとめてみます。
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「広告」と「広報」の違い、もっと有効な「クチコミ」

2008/03/21 06:29
「広告」と「広報」を混同している人が意外と多いですが、似ていますが全くの別物と捉えてください。企業内でも広告を担う部署は宣伝部なのに対して、広報は広報室と、担当する部署が異なります。

比較表で見ると、以下のとおりです。多分これで、違いが明確にご理解いただけると期待いたします。
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        クリックすると拡大して鮮明に見れます

広告によってその企業の株価が影響を受けることは殆ど聞きませんが、広報は株価に直接影響を与えます。

基本的に歯科医院による広告は広告規制を受けますが、広報は主体が新聞や雑誌やテレビ・ラジオですので、「報道の自由」と「読者の利益」が優先されます。医院による比較広告は禁じられますが、新聞記事に病院のベッド数や医師数や看護士数を含む比較リストが掲載されても、もっと微妙な平均入院日数や急患受け入れ率などの比較リストが有ったとしても、特別に誰かに便宜を与える意図であったり事実と異なる情報であったりしない限り新聞社が罰せられるとは考えられません。広報では、いい歯科医院は正直に「良い」と扱われます。

かといってなかなかニュースになるようなネタが無いのが悩みですね。

そこで、注目すべきなのが無料のタウン誌や、市町村による広報誌です。お金を払って広告記事を載せてもらうのではなくて、読者が気にしそうな健康に関するコラムを無料で書くのです。名前と写真入りで。

歯科ではありませんが、流行の兆しがあるとノロウイルスの記事やオリンピックの年になるとマイコプラズマ肺炎の記事などが、お医者さんによって広報誌に書かれているのをご覧になられたことがないでしょうか。予防法や、かかったときの注意点など、読者に有益な内容を書いて、どこどこ地区のなになに医院のまるまる医師、と写真入で載せるのですよ。それをたまにやるのではなくて、短期集中的にいろいろな媒体に様々なテーマで投稿すると、「閾値」の効果で、「あの先生は名医だ」の印象が定着して患者さんが増えるという理屈です。もちろん写真は、満面の笑みのものに限ります。

だいたいタウン誌や市町村の広報誌というのは、作る側のマンパワーが不足していて常にネタ不足で悩んでいるものです。お声がかかるのをじっと待っていないで、こちらから「どうですか?」と水を向けると向こうは有り難がって飛びついてくるものです。なにも健康コラムに限ることもなく、例えば建物をバリアフリーにしましたとか、駐車場スペースを増やしましたとか、「お知らせ」でも構わないのです。ついでに施設の整っていない競合他社についてとぼけて「他の医院さんは、どうですか?」と聞いてみて、記者が自分で調べて「バリアフリーが一番進んでいるのはここ!」と書いてくれれば得をします。世間話をするつもりで気軽にコンタクトしてみては、いかがでしょう。


広報は広告よりも消費者への影響力が強いですが、それよりももっと効果があるのが「口コミ」です。「広報」は報道が1対多の関係で紙媒体はリアルタイム性が無くしかも媒体の記者の名前も顔も見えないのに比べて、「クチコミ」は1対1のあなたのために加工された生の情報で、しかもリアルタイムで、相手の顔も素性も明確ですから、いい内容でも悪い内容でも影響力はもっと大きいです。

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偶然の広告効果

2008/03/20 07:31
ゲリラ・マーケティングエモーショナル・マーケティングが効果を意図的にデザインした広告であるのに対して、時には全く偶然で思いもよらぬ巨大な広告効果を生むことがあります。早稲田実業のハンカチ王子のおかげで青いタオル地のハンカチが売れたり、皇室にご誕生の親王様や内親王様の報道ニュースの片隅に移っていた玩具や家具に引き合いが集中したりなどの例がそれに当たり、何といってもテレビ媒体の場合が圧倒的に多いと言えます。

私がこれまでに見た中で最も印象的だったのは、2005年のマスターズの最終日の16番ホールで起きたタイガーウッズによるチップインバーディーです。結果的にこれが契機となってその年にタイガーが優勝したと言えますし、内容もまさしく「奇跡」に近いです。このチップインは動画でこちらから見れます。

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いうまでもなくマスターズは毎年4月上旬にジョージア州のオーガスタナショナルGCで行われるゴルフでは最も権威ある大会です。毎年何億人と言う世界中のゴルフファンが中継を見ている中で、最終日のバックナインのアーメンコーナーの最後のホールで、タイガーは奇跡を起こしたわけですが、タイガーが低いアプローチショットを打ってからボールが直角に曲がって転がり続け、ボールがカップを覗いた状態で一瞬止まって見えてから最後にスローモーションを見るようにポトリとカップに落ちるまでの映像が、その週に世界中で何度も何度も流されました。そのちょうど止まったように見えて人々の視線を釘付けにした時にボールにくっきりと見えたのがナイキのマークで、これこそが私の知っているもっとも巨大は「偶然の広告効果」であります。私の記憶が間違っていなければ、これだけの人間に対して露出を行うのは、40億円の広告効果に相当するのだそうです。

タイガーウッズはアマチュア時代から超有名人で、プロ転向後はかつて誰もなし得なかったくらいに優勝し続けるだろうともっぱらの噂で、どのメーカーとスポンサー契約を結ぶかが大変話題になりました。結局それまでゴルフとは縁の無かったナイキが契約してこれを機会にゴルフギアに参入したのですが、実はタイガーはアマチュア時代にミズノのプロモデルを使っていた関係からクラブを新しいのに変えるのが心配で先ず日本のミズノにタイガー側からスポンサー契約を持ちかけてきたのだそうです。金額が、これも私の記憶が間違っていなければ、30億円程度で、当時の水野社長は悩みに悩んだ末に断ってしまったそうですが、このチップインだけで元が取れたわけで、もったいなかったですね。

まあ、偶然の広告効果に社運をかけても仕方が無いですが、実はお金をかけて広告をしなくても広告と同じかそれ以上の広告効果を得られるやり方があるのです。しかも、偶然ではなく、医師の広告規制にも抵触しないやり方で・・・・・ 次項で説明します。

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「ヤブ医者」と「名医」の違い

2008/03/19 05:32
我が家の一番上の子と下の子はちょうど一回り(12歳)違っていて、今から16年前、上の子が小学校に上がるときに現在の住所に引っ越して参りました。引っ越してきてから最初に子供が風邪を引いた時に、家内が私に連れて行くように頼みますので、いくつか小児科がある中で、面倒くさいのと「風邪ならどこでも治療は大差がないだろう」とで、一番近いところを選びました。家内は学校のお母さんの口コミで、「ヤブ医者らしい」と情報を仕入れていました。

なるほど、ヤブ医者でした。待合室に患者は殆ど居らずに、待ち時間も少なくて直ぐに診察となりました。先生の質問はつっけんどんなのが2つ3つ、予め看護婦さんに借りて測った体温の数値をぱっと見て、咽喉をちらりと見て、ささっと聴診器を当てて、説明は殆ど無く「風邪ですね」のひと言で、「薬を出しておきます」で終了。その間ほんの1〜2数分で、手抜きとしか思えない。子供から見ても、「おっかない」態度でした。

1回診てもらってカルテが残ったので、家内はその後も毎回そこに子供を連れて行ったのですが、家内の「ヤブ医者」の評価は一向に変わりませんでした。

ある時たまたまその医院が休診日に当たる日に、子供が風邪で熱を出しましたので、少し離れた別の評判のいい病院に行きました。いつもとは違う薬を出してくれたのですが、いつもより直りが早いように思いましたので、ますますいつもの掛かりつけの医者がヤブ医者であることを実感した次第です。いつものヤブ医者ですと逆に「この薬を2〜3日使ってみて、直らないようでしたらもう一度来てください」で、結局症状が改善しないでまた診てもらいに行くことが一度ならずありましたから。

あるとき、子供に蕁麻疹が出ました。私が子供の頃は蕁麻疹はカリウム注射一発で直っていましたから大方そんな治療だろうと思っていつもの掛かりつけのヤブ医者に連れて行きましたら、話を聞いて症状を見て、その医者は慌てて市内の別の公立の大きな病院に自分で電話してそちらに行くように言われました。当然ながら、我が家での評価は、ますます下がりました。

結局その公立病院の先生が、私の掛かりつけの医者がいかに名医であるかを教えてくれたのでした。
かかりつけの医者から公立病院に伝わっていた症状と説明内容には、娘の過去の病気と治療を非常によく記憶していて気になっていたことが過不足無くカバーされていたそうです。すなわち、単なる一過性の蕁麻疹ではなくて、何かとんでもない病気ではないかと心配してくれたことが分かりました。また、「早くよく効く薬は強い薬で、副作用が出るとひどいし、体には負担になるから、強い薬を子供に使うのは良い医者ではない」とも言われました。名医はできることなら弱い薬を使って自分の体の治癒する力を使って直したいもので、じっくり効果を見ながら少しずつ薬の強さや量を増やしてゆくものだ、とも。私も家内も眼からウロコが落ちるとはこういうものだと実感した次第です。


この話には後日談があります。下の子が小学校に上がる頃には、我が家の掛かりつけの医者は、同級生のお母さん達のあいだでは「近所でも評判の名医」に変っていました。いつ行っても医院の待合室は患者で溢れていて、待ち時間は長く、先生一人は変らないのですが従業員が増えて建物も増築しています。

結局なにが変ったかといいますと、たったひとつだけ、先生がよく喋るようになったという一点に尽きます。先生もお年を召されたこともありますが、これが同じ人かと思うほどによく喋るようになったのです。その結果、先生の考えている見立てや治療方針が患者によく伝わり、患者は安心して「いい先生」という評価が定着したわけです。

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エモーショナル・マーケティングとストーリー性

2008/03/18 06:36
歯科医療で、特に審美やホワイトニングで使えるかもしれないのが「エモーショナル・マーケティング」や「ストーリー性」と呼ばれている最近流行のマーケティング手法です。

誰でも「衝動買い」の経験が有ると思いますが、いかがですか? 私がゴルフの道具を購入する場合は、まさしくこれに当たります。衝動買いでなければ、1本が7〜8万円もするドライバーなど買えません。

私がゴルフのドライバーを買い換えるときの衝動買いの頭の中の思考パターンは、自分でもいやになるほどいつも同じです。私は常にB社のXシリーズを購入するのですが、購入時期はボーナスの出た直後、その頃に合わせて新製品が出るのですが、B社は必ず契約プロを使って効果を謳うのに、結論としてこれも毎回同じ「飛んで曲がらない」を力説するのですが、毎回その内容が微妙に違います。これでもか、これでもか、と毎回違った理由付けを考え出して「今までに無い新しい効果」を強調します。そうして私の頭の中では、その効果で私に素晴らしいショットが出ないわけが無い!という幻想が独り歩きして・・・・・・・・ 旧いクラブは中古ショップに買い取ってもらえば実質費用感としてゴルフを1〜2回我慢すれば、それと引き換えにナイスショットとスコアが手に入る! と、このパターンでB社のマーケティング手法にやられっ放しですよ。脱帽です!

これは歯科業界では、個々の医院がやるよりも業界全体でやったほうが効果が大きい手法と言えますが、個々の歯科医院でも治療効果を具体的なイメージで患者さんに伝えるなどの手法で応用できると思います。床屋さんに有名タレントの写真を持って「この髪型にしてください」というのと同じように、歯科医さんにも患者さんがマウスピースをしたスポーツマンの写真を持ってきて「これと同じ効果のマウスピースを作ってください」と頼むのが一般的になる日が近いのかもしれませんね。



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ゲリラ・マーケティング

2008/03/17 06:46
限られた広告宣伝予算のなかで著しく効果のあるマーケティング施策が常に求められ、その意味ではマーケティング屋にとっての究極の夢が「ゲリラ・マーケティング」と呼ばれているものかもしれません。「天才的な悪知恵」を働かせて世間を「あっ!」と言わしめたり、安い予算で一挙に話題沸騰させたり流行らせたり、あの手この手で効果を狙うものです。


マーケティングの話題のひとつとして一応このブログでとりあげますが、広告制限内では歯科医院に適用するのは難しいかもしれません。

いろいろ伝説的な事例がありますが、ひとつを取り上げますと、最近は余り眼にしなくなりましたが、しばらく前には女子高校生の殆どが制服と一緒に身に着けていた「ルーズソックス」があげられます。

ルーズソックスを見て、あれが女子高生になぜ人気が有るのか疑問に思った方は多いのではないでしょうか。はっきり言って「ダサい!」部類のファッションではないかと思うのですが、何がきっかけで流行ったか、聞かれたことがありますでしょうか?

私が聞き及んでいる尤もらしい話は、以下のような内容です。

渋谷のとあるファッション衣類のお店が、女子高生向けのアルバイトを募ったのだそうです。アルバイト条件は、必ず高校の制服を着て、週末に渋谷のお店に来ること。そうして土日の朝に制服を着て来た女子高生達にルーズソックスを渡して「それを履いて、渋谷を一日好きなようにブラブラしてください」がアルバイトの内容だったのだそうです。仮に1日に100人でも狭い渋谷界隈ではかなり目立つと思いませんか? 仮にアルバイト料ひとり1日に1,000円としたら、一日に計10万円。2ヶ月間土日にやっても全体の費用は200万円以内で済みます。これを見た田舎から来た「おのぼりさん」の同じ世代の女子高生達は「へえ〜〜〜、これが渋谷の流行なんだ!」と話題になって、数ヶ月間それをやったら、一気にブレークして「渋谷で流行っている」との口コミで全国に広がり始めたというのです。ホントかどうか知りませんが、これが典型的なゲリラ・マーケティングであり、また「閾値の論理」を上手に実践した事例と言えます。非常に限られた空間といれども、短時間に頻繁に露出させる方法は、かなり有効的だということです。それにストーリー性が加わると、益々効果的となります。


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「印象」を強く与え続けるには

2008/03/16 06:46
人に与える、もしくは人が受ける「印象」や「インパクト」の強さとは、相対的なものであって決して絶対値で測れるものではありません。例えば、それをどれくらいの時間記憶にとどめていることができるかで定義することはできても、あくまでも数値で測れるものに便宜的に投射してみただけで、1時間記憶しているものは20分しか記憶に残らないものの3倍の印象だとか、30分の記憶の出来事の2倍の印象だとか議論するのは無意味です。

これに対して人は一般的に、「AとBは、どっちが印象的?」には、割と簡単に答えることができます。その結果、比較する出来事や商品の印象の強さについて、全部の「順番をつける」ことができると言うことです。

それならばその順番を如何に上げるか、広告議論では一般的に二つのことが言われています。

ひとつは、「露出頻度」と受ける「印象度」の関係は一定の関数関係ではなくて、閾値(「いきち」もしくは「しきいち」と読みます)があるということです。閾値とは、何か反応を起こさせる際に作用するパラメータが一定の値を超えるまでは殆ど作用しないのに、値を超えるととたんに反応の可能性が高くなる値のことを言います。

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上図は広告の露出頻度と受ける印象の強さの関係をイメージで表したもので、黒の横軸は左から右に時間の流れ、赤の縦棒は露出頻度、青い曲線は印象度を示しています。
二つのケースのうち、上のケースは比較的コンスタントに露出をしていますが、幾ら継続的に長期間やっていても毎回の露出数がある閾値を超えなければ印象に残りにくいことを表しています。これに対して下のケースでは、短期間に集中的に露出させることにより、強くて長く印象に残るインパクトを与えることができると言うことです。
同じ宣伝費を使っても同じことを少しずつだらだらとやるのではなくて、時間を区切って思い切ってお金を使って集中的にプロモーションを打つのは、このような理由によるのです。


もうひとつ一般的に言われている事柄は、もっと非論理的です。理詰めのロジックではなかなか証明できないのですが、たとえ話で言うとこんな内容です。

仮にあなたが若い男性で、気に入った女性を何とかモノにしようとアプローチをするのに、その女性から「わあー、すごい!」と感嘆してもらうのが大事ですが、1回目に大きな感動をあたえることができたとしたら、2回目に前回と同じ程度のことをしても最早同じ大きさの感動を与えることはできなくて、同じ大きさの感動を与えるためには前回の2倍のインパクトを与えることが必要、という内容です。従って同じ大きさの感動を与え続けるには、2倍4倍8倍16倍とインパクトの大きさを増やさねばならないということです。それはなぜかと言いますと、相手は既にインパクトへの「期待」をしているわけで、「期待」がどんどん膨らむので毎回「期待以上」のことをする必要があるからだと言われています。

長女がまだ幼稚園に通っていた頃、都内の歯科医院で、長女に対して見事にこれを実践してくれた先生が居られます。毎回治療が終わったあとでお土産をくれるのですが、この歯科医の先生は高さが5センチくらいの小さな動物の彫像を作るのを趣味にして居られて、多分暇なときに手元に石膏の塊を置いていて歯を削る代わりにその石膏を動物の形に削っているのだと思います。それを粘土で型を採って石膏を流し込んで・・・たくさんのレプリカを用意しておいて毎回小さな子供達の治療が終わるとお土産で渡してくれるのです。その出来具合が、毎回 前回のものよりずっといいのです。どうも配る順番も決めていて、前回どれを渡したかカルテにメモしておいて毎回準備してくれているようでした。その心配りもまた、いいですね。


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メニューの「品ぞろえ」について

2008/03/15 07:54
一般的に商品企画で「品揃え」を考える場合に、商品の「」と「奥行き」を考慮します。これはスーパーの棚のディスプレイのことを申しているのではありません。例えば自動車を考えた場合に、「幅」とは乗用車だけでなくトラックや救急車・タクシー・パトカー・消防車のような業務用の車までの広がりを言います。乗用車のなかでも、高級大型乗用車からファミリーカー・スポーツカー・軽自動車なども商品の「幅」です。これに対して例えばトヨタのカローラのような特定のモデルの乗用車について、色が白だけでなく青や赤やグレーがあったり、ドアの数が4ドアや3ドアや2ドアがあったり、排気量が1500CCと1200CCがあったりなどいろいろな選択肢の中から組合せを選べますが、これを「奥行き」と捉えることができます。自動車産業の黎明期に大衆自動車の第1号として「T型フォード」がたった一つのモデルで幅も奥行きも無かったのに比べて、現在の自動社の車種の多さはまさに百花繚乱ですね。

消費者の多様なニーズに応えるために、企業は販売競争に勝利する目的で商品に「幅」と「奥行き」を持たせるのですが、反面 開発費の増大や流通・在庫費用の増大、その他の様々な管理面のマイナス要素にも直面することとなります。企業にとってはそれこそ、T型フォードのようにたった一つのモデルでバカ売れするのに越したことはありません。実際問題としても、いくら商品に幅と奥行きを持たせても、たった一つのものだけが売れて、他のモデルやバリエーションが殆ど売れないことがよくあります。

例えば、幅が4種類で奥行きが3種類の商品群があったとして実際に全部を販売した場合の売上100%の中身が以下のような配分であったとします。
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実際にこれら全部を商品メニューとして販売するのは、日本の自動車メーカーで言えば王道を行っているトヨタかニッサンです。たとえあまり売れなくても、最も売れる商品を売るために、その比較対象として他の品揃えが必要なのです。実際にこれは、よく行われています。ユニクロがひとつのデザインの商品にかなりの数のカラーバリエーションを用意しますが、だから消費者がユニクロのお店に行くのです。商品棚が足りないために、毎日閉店したあとに色のバリエーションを入れ替えたりしています。それでもフロア面積の足りないお店が多いですから、ネットショップで全部の色を揃えることで補完します。彩りが少なければもはや「ユニクロ」とは呼べないと思っている消費者こそ、ユニクロが最も大事にしているロイヤリティの高い顧客と言えます。
一般的にトヨタやニッサンの自動車を購入する層は、消費者自身もバランス感覚を重視してどちらかというと奇をてらうよりも正道を着実に進むような正確の方々が多いのではないでしょうか。この品揃え戦略は、歯科診療所でいいますと、設備も人数もそろえている医療法人がこれに当たるのでしょうか。

これに比べて、下図のピンクの部分に注力するのが、ホンダでしょうか。
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需要が大きくて最も「美味しい」セグメントを攻めるのは一番効率的とは言えますが、反面もっとも競争の激しいところで薄利多売の消耗戦とも言えます。ここで勝つには「差別化戦略」が必須ですが、労多くして利益が少ないのが一般的です。

4輪駆動車で独自の地位を築いているスバルは、下の図と言えるでしょう。
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いわゆる「ニッチ戦略」です。独自性を追求するのは難しいですが、いったん地位を確立しますと「非価格競争力」を発揮して安定的な利益が期待できます。これも非常に忠誠心があって他になかなか浮気をしない消費者を獲得する戦略と言えます。


歯科医院の経営では幅と奥行きを増やしますと投資額が重圧となり経営を圧迫しますから、品揃えは重要です。周りの競合相手との相対的な関係で自分のポジションを考える必要がありますので、決して唯我独尊で決めないことです。特に、WEBを使った情報発信をする際にはある程度広告制限を回避できて新規の患者さんの集客に影響しますので、安易に決めずによく考えることです。ひとつだけ周りと違うことをメニュー化するのがいいかもしれまえん。但し、それで儲けようとするかは冷静に判断する必要があります。


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「マネジメントモード」と「幅出しモード」

2008/03/14 06:28
このブログでは現在は<教育モード>の段階ですので読者の皆様にあれこれマーケティングの話題提供に主力を置いていますが、後ほど<実践モード>で歯科医院としての具体的なアクション項目を詳しく取り上げてゆく予定です。その際に「プロジェクト手法」で「グループ活動」が重要となります。プロジェクトメンバーで議論する際や、その後ライン組織に移して実行段階で協議をする際にも、討議を進める中で対等の立場でブレストを行っているのか上司と部下の関係で報告指示をしているのか混乱することが得てして起こります。一旦それが起こると議論がそこで止まってしまって、幅を広げたり深掘りしたりができなくなります。そこでこれを解決するために、話し合いに参加する際の約束事として、事前に「モード」を確認し合うことが重要です。これを、「幅出しモード」と「マネジメントモード」の2つで区別します。


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幅出しモード」は、全員が対等の立場で話し合いに貢献しあう約束で、そこに上下の関係を持ち込まない。上司が誤って指示系統を持ち込みそうになると、誰かが必ず「それは、マネジメントモードの発言ではないですか?」と確認するようにしましょう。そうして全員が「幅出しモード」から「マネジメントモード」に切り替えることを確認するまでは、マネジメントモードの発言一切を封じるのが効果的です。

マネジメントモード」に切り替えてからは、上司がまとめに入って次のプロセスへの移行に関する指示命令をキチンと行うこととなります。

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SWOT分析

2008/03/13 06:36
クイックウィン本命を狙うシナリオ作りをする際に、最初から実力以上の無理な計画を立てないことです。自分の実力を見極めて、できるだけ実行リスクの軽減化を図りましょう

その際に検討スキームとして重宝するのが、SWOT分析です。

:Strength 「強み

:Weakness 「弱み

:Opportunity 「機会

:Threat 「脅威

強みと弱みは己のことで「内的要因」、機会と脅威は環境によりますので「外的要因」と区別して、内的要因と外的要因の交わるところに戦略が成立するという考え方です。

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あなたの医院の強みと弱み、周りの環境の変化で機会と脅威をそれぞれ独立にリストアップしてみることをやってみてください。例えば立地条件は、引越しをしない限り抜け出せない内的要因と言えます。昔からの閑静な住宅街に立地しているとすると、それから導かれる強みと弱みは表裏一体の関係と言えます。機会としては人口移動が少ないので老人が増えて本格的な非保険治療の機会が絶対的に増えることがあるかもしれませんし、脅威としては若年層の保険診療が減ることが想定できます。あなたの医者としての診療可能期間があと何年間あるかによって選択可能な戦略は大きく違ってくると考えられますが、もしも後継者が期待できるようでしたら思い切って脅威を機会に変えることもSWOT分析の応用といえます。ご自身一人で考えると発想が貧弱になる恐れがありますので、後述しますが医院を上げての従業員やご家族を巻き込んで全体でのグループ活動にすると、戦略の選択肢がかなり広がりをもつことが期待できます。

競争戦略を考える際には相対的な関係であることから、自己のSWOT分析をやるだけでなく、想定している競合相手に成り代わって競争相手のSWOT分析をやってみるのが非常に役立ちます。これをやると、本来の意味での「競争の本質」が自ずからクローズアップされて来ます。


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「クイックウィン」と「本命」

2008/03/12 06:28
クイックウィン」はQuick Winで直ぐに成果が出る施策を言います。小さな成功でも、直ぐに成果が出ることが重要です。特にグループで取り組む改善活動では、直ぐに成果が出ることはグループの士気を高めるためには不可欠で、2〜3ヶ月で目に見える成果が出ることに先ず取り組むことが、それ以降の本命にじっくり腰をしえて取り組むためには不可欠と言えます。

本命」とは、成果目標が文字通り本命で、もっとも効果が著しい最終の有るべき姿を意味しますが、反面成功確率が低くて時間がかかって、障害が多いことが予想されます。途中で挫けてしまわないように、小さな成功の積み重ねの先に大きな成功が待っているようなシナリオをデザインすることが重要です。

後述しますが、経営改革の手本は先ず言いだしっぺの本人から始めることが重要ですが、ひとりではなくてグループで推進するのが成功の秘訣です。医院の従業員や深く関係する方々全員の直接間接の協力を取り付けて経営改革を進める上で、クイックウィンは大変重要な意味合いを持っていることをご理解ください。

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ペルソナ手法

2008/03/11 06:33
ターゲティングの手法のひとつとして、最近注目されている手法に「ペルソナ手法」があります。これは例えば前回の事例で、孫を持っている祖父母を孫と祖父母とセットで自医院に誘導しようとセグメント化とターゲティングを行った際に、「一般的な」祖父母や「一般的な」孫を想定するのではなくて、具体的にその祖父母(もしくはその孫)に顔と名前と住所や年齢・所得・家族構成・趣味・性格・好き嫌い・主義主張・・・・・など与えて、こちらから能動的にどう働きかけたときに相手は受動的にどう対応するかのシミュレーションを行うやりながら最も相応しい働きかけの組合せを探り出すやり方です。

ペルソナ化で成功した事例は世の中にいろいろありますが、聞いた話として、最近旅行用のプリングカート(底に車輪がついた小型トランクで取っ手が引き出せるもの)をそこかしこで見かけますが、これを最初に流行らせたメーカーはペルソナ手法で開発したそうです。想定したモデルは職業が国際線のスッチーで、出張用の荷物の中身から詰める作業、家(マンション?)を出てから仕事を終えて帰宅するまでの総ての動作と、彼女の性格からどのように回りから見られたいかまで尽く想定して、彼女に徹底的にへつらって満足してもらうバッグを作り上げたらああなったのだそうです。特定の個人に徹底的に気に入られるものを作ったら、「一般的な」女性(だけでなく男性にも?)受け入れられて爆発的に売れたというお話です。

もうひとつ、しばらく前に聞いたのは、三菱の軽自動車「アイ」の開発・マーケティングのコンセプト。こちらは免許証取りたての若い女性が最初に購入する自動車を想定して、同じくペルソナ手法でその女性に具体的な・・・・・・を与えて、徹底的にこだわった開発とプロモーションをやったのだそうです。結果として「アイ」は爆発的に売れたのですが、何と一番買ってくれたのは若い女性ではなくて中年の男性、しかもこれまでに散々いろいろな車を乗り潰して経験豊富で車を見る眼がしっかりした最も難しいセグメントを結果的に取り込んでしまったという嬉しい誤算だったとか。

ペルソナ手法はひとりで考えるのではなくて数人のグループでワイガヤやりながら進める際にターゲティンギを共有化するのに効果的です。成功パターンの永続化手法で、詳しく再度取り上げます。

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市場のセグメンテーション化とターゲティング

2008/03/10 06:30
さて、具体的に目標とする売上増分が幾らか具体的な金額として明確になったとしたら、それを誰に対してどんなサービスを提供することで獲得するかを想定しましょう。その際に勘違いしそうなのが、例えば「非保険治療の患者をターゲットにして増やす」といった捉え方です。そうではなくて、例えば「5年以上通ってくれていて所得が1000万円以上と思われる55歳以上の男性患者をターゲットに、直接医院に来てくれた際を捉えて非保険医療を売り込もう」の具合です。この場合、実は二つのことを言っているのがお分かり頂けますでしょうか。

一つは「市場のセグメンテーション」、もう一つは「ターゲッティング」です。

市場のセグメント化とは、歯科医院の場合は言い換えますと、患者さんの属性によるグループ化とも言えます。患者さんの属性とは、例えば性別、年齢、職業、所得、住んでいる住所、患者さんになってからの年月の長さや年間の平均治療日数、他にも嗜好や習慣や趣味、家族構成なども考えられます。
その場合に、コミュニケーション戦略を頭の片隅で想定しながらセグメント化を考えるのが重要です。例えば商圏内に非常に多くの人が住む巨大マンションがあるとして、そのマンション内で誰もがよく知っている名士が居られたとします。その名士の方が最近当歯科医院で非保険治療をやった内容が非常に満足していただけてその人による口コミが期待できるのだったら、同じマンションの似たようなお金払いのよさそうな人を属性で洗い出して整理することが考えられます。単純に名士さんの口コミを期待して何もしないで居るのではなくて、似たような治療が必要な人に「実は最近・・・・」といって、アピールして、その名士さんに結果を聞いてもらうように誘導するわけです。「クチコミ」は、歯科患者にとって非常に効果があります。まして明確な治療費基準の存在しない非保険治療ともなりますと患者さんは情報に飢えていますから、益々影響力が期待できます。セグメント化の属性の中に、既に患者さんがご自分で調べてきて自分から可能性に言及をする場合を想定することは、非常に重要です。AIDMAの法則にありますとおり、全く知らない人にゼロから治療方法と費用の説明を始めるよりは、既に興味を持っていて背中をひと押しすれば購入の意思決定をする、いわばその言葉を待ってくれている患者さんには必ずこう言おうというやり方は非常に効果的と考えれます。
但しセグメンテーションを行ってターゲッティングをする際に、「アクセス可能であること」が重要ですし、まとまった数が「存在すること」が必須です。逆に現実問題として、アクセスできない指標や存在しない属性の組合せを考えても無意味です。例えば幼稚園くらいの清潔好きな孫を持つ祖父母に対して歯のホワイトニングを提供するのに、孫からの一言を期待してアプローチしようと考えたとしても、誰が誰の孫でどこに住んでいるか情報が無いのでしたら無意味と言うことです。但しこれが本当に重要とお考えでしたら、例えば敬老の日前後に「お孫さんと一緒におじいちゃんおばあちゃんが歯の検査に来てくださると、全員に○○をプレゼントします」というキャンペーンを企画して医院内に張り紙したり領収書と一緒にチラシを配ったりのようなことも考えられます。これが現実問題として可能な範囲内でしたら、「アクセス可能である」と言えます。

このようにコミュニケーション戦略とセットで患者の属性によるグループ化を考えて、どのようにアプローチするかを徹底的に検討してみることです。これにご自身の医院の強みや弱みを組み合わせると、もっと効果があります。どれもこれもやってみるのではなくて、取り合えず成功しそうなものからやるのと、効果の大きなものを中心に据えるのがポイントです。この二つは必ずしも一緒ではないはずです・・・⇒「クイックウィンと本命」で触れます。

蛇足ですが、ひな祭りや敬老の日など季節のイベントにタイミングを合わせたシーズン限定のプロモーションはレストランやスーパーでは当たり前のようにやられていますが、歯科医院でももしも可能でしたら有効な手段だと思いますよ。同様に考えると、1年間、何かしらあるものです。


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ネットの購買活動は 「AISAS理論」

2008/03/09 10:33
これまではAIDMAの法則AMTULモデルがマーケティングの教科書の「購買行動のモデル」としてもてはやされてきましたが、最近はネットビジネス特にEC(ネット上の商取引)用に「AISAS理論」がWEB2.0の議論とともによく言われるようになりました。


:Attetjon 「注意」 その前提となる「露出」と捉える場合もある

:Interest 「興味

:Search 「検索

:Action 「(消費)行動

:Share 「(情報を)共有


ネット特有なのは興味を持ったら直ぐに「検索」することで、歯科医院向けでも特に新しく引っ越してきた人や初めて歯医者さんにかかる若い人には当てはまります。更に「情報を共有」するというのはいわゆるノット上への「書き込み」をいいますが、歯医者さんの評判を書き込むサービスも最近はあります。

これは私の仕事でよく分かっていることですが、一般の人が歯医者さんを捜してネット検索する際には、検索キーワードとして「歯医者」若しくは「歯科医院」にプラスして必ずその地域の地名を書き込んで検索します。中には「痛くない」とか「子供にやさしい」など、加えることも一般的です。

試しにグーグルとヤフーで、「歯医者さん」「新宿区」「痛くない」「子供にやさしい」で検索してみました。

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この結果は非常に重要です。後日改めて追記いたします。

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財務分析 売上・費用分析

2008/03/08 08:57
私自身は歯科医院の財務分析を直接行った経験はありませんが、知り合いの経営コンサルタントによれば、歯科医院の先生は付き合っている税理士さんにお願いすれば簡単に材料をまとめてもらえるのだそうです。

私が事業展開するうえで重要視している財務分析は、時系列的な売上・費用分析と、損益分岐点分析の二つです。

売上・費用分析では、先ず売上の分類を徹底的にやって、特に患者一人当たり売上の平均値や高い患者と低い患者のバラつきや構成比を、理由付けをしながら把握することです。そうしてその構成比や治療内容の変化がどれくらいあったら売上が全体でどうなるかのシミュレーションができるようになるのが重要です。努力して経営資料を達成した場合の数値目標を設定できるのみならず、万一外部環境など自分のコントロールできない理由で経営環境が悪化し場合にどれくらいのマイナスインパクトを受けるか想定するいわゆる「感度分析」ができると言うことがありません。戦略的な手を打つということは、指標を管理するということでもあります。

次に損益分岐点分析は、一般的な教科書に載っている程度で十分です。
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大事なのは、損益分岐点の売上規模が幾らなのかということと、その際の患者数は何人かということです。幸いにして現在黒字状況でしたら、安全率が何パーセントあるか、それが患者数にして何人に相当するかも重要です。逆に経常的な赤字状態ですと、当たり前ですが、費用削減をどうするかとあと何でどれだけ売上を獲得するかが必須となりますね。

ベンチマーキング対象として、厚労省が発表している歯科診療所1施設あたりの平均収支の統計数値があります。
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これを見ても収入は明らかにマイナス成長ですが、収入総額に占める非保険医療収入の割合を2年間に10.7%から12.2%に1.5ポイント伸ばしています。あなたの医院の非保健医療収入の割合と比較していかがですか?

どちらの分析においても、コントロール可能な費用と、例えば従業員の給与のように発生してしまって短期的にコントロールできない費用とに分けて、その内容を時間軸でどう変えて行くかをシミュレーションすることです。但し強いて申し上げますと、短期的に削減できない費用でも、3年のタームではコントロールできない費用はないということです。このブログの最初に書きましたとおり、歯科業界全体ではマイナス成長で過当競争傾向にあり、その中で生き残るためには生半端なことでは駄目でしょうから、徹底的にコストにメスを入れて、足りない部分を売上でいかに獲得するか実行可能なシナリオを策定しましょう。


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継続的な購買活動には 「AMTULモデル」

2008/03/07 06:34
AIDMAの法則」が一回限りの購買活動を説明しやすいのに対して、似たもので「AMTULモデル」というのがあります。これは繰り返し購入してもらうもので、こちらの方が歯科医院の患者さんの囲い込みには向いているかもしれません。

:Awareness 「認知

:Memory 「記憶

:Trial 「試用

:Usage 「使用」「導入

:Loyalty 「忠誠心


AIDMAの法則は論理ツールとして定性的な議論の幅出しに役立てることが多いですが、このAMTULモデルは実際のアンケート調査で定量的な指標として計測して改善ツールとして利用されることがあります。例えば歯科医院の先生が調査会社に調査依頼をしますと、電話帳から住所をベースにサンプル数を決めてランダムに電話をかけて彼我の医院の評判を調査してくれます。例えばAの数値は良いけれどもTに比較してUが低い場合は、何か医院内の接客上の問題が明らかに存在するということがあぶり出されます。

私の知り合いの経営コンサルタントは1回数万円でこれを引き受けますが、素人でも簡単にできます。町内の、依頼元とはまったく別のどこかに机を借りて、NTTからこれ専用の電話回線を1本臨時で数日借ります。そうして電話帳を片手に電話をかけまくるのです。その際に本当の目的は言わずに、「○○問題調査」ともっともらしく証して電話インタビューを申し込むのだそうです。個人情報の取り扱いなど、それなりに気を使って説明します。仮に疑問に思った人が返信の電話をかけてきたり、実際に事務所を訪問してきたりしても、名刺を準備してきちんと説明・対応できるようにして、決してウソはつかず、誠実に対応すればいいのだそうです。

数日間集中して数百のヒアリングができると、相当に信頼性の高い結果が手に入ります。AMTULの指標となる直截な質問項目に混じえて、特定の歯科医院の評判を聞きだすといいです。本人は技術の確かな名医の誇りをもって家長風に対応している積もりでいても、患者さんには無愛想で新しいことを何も知らない堅物のヤブ医者としか映らない、などという思いがけない結果も有り得ますよ。近在の住民が、自分の医院と競合する医院とを、どの程度名前を知っていて、その中のどの程度が経験してどのように評価をしているか、手を取るようにバッチリ判明します。それが分かると必要とされている打ち手も明確になります。
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購買行動の理論: 「AIDMAの法則」

2008/03/06 06:32
マーケティングでよく広告の効果を論ずる際に使います。広告を露出させてからそれが実際の消費行動に結びつくまでの過程を表しています。

:Attetjon 「注意」 その前提となる「露出」と捉える場合もある

:Interest 「興味

:Desire 「欲求

:Memory 「記憶

:Action 「(消費)行動


これを歯科医院に当てはめますと、潜在的な人も含めて患者さんの状況に応じて背中を押すことが必要と言うことです。初めて引っ越してきた人向けには看板が重要ですし、心配していた人に対しては日頃からのアドバイスが、新しい治療方法を試みるにはきちんとした説明が必要ということです。
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競争を回避して新患獲得するとは?

2008/03/05 06:36
周辺の競合医院とバトルをしなくて新患を獲得するとは、どういうことを意味するのでしょうか?

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具体的には二つあります。

一つは、これまでかかりつけの歯科医院を持っていなかった人に初めて患者としてきてもらうことです。

もうひとつは、他所から引っ越してきた人に来てもらうことです。

この二つは見落としがちかもしれませんが、戦略の枠組み上、非常に重要です。なぜなら、放置しておけば気がつかない間に自分が失ってゆく可能性と表裏一体であるからです。

このための具体的なアクションは後述するとして、先ず、あなたの歯科医院が存在する市町村の年間の転入と転出が人口に占める割合がどれだけあるか、考えてみたことがありますでしょうか?

ご参考までに総務省の発表した平成18年と19年に日本全国で移動した人の数は以下のとおりです。1年間に全国で約550万人が引っ越しています。これは人口の4.3%に相当します。
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これが16大都市になりますと、約7.5%に跳ね上がります。実に4年で3割の顔ぶれが入れ替わってしまうということを意味します。16大都市には日本の人口の25%が集まっていますが、歯科医療施設は33%が集中していますから、転出者はどうしようもありませんが、転入者を確実に獲得することが患者数に決定的に影響を与えることとなります。

引っ越してきた人がどうやって歯科医院を捜すかを想像していると、インターネットで調べたり周りの人に評判を聞いたりで、ホームページや口コミが重要となる訳です。

人口移動調査は毎年10月に「住民基本台帳に基づく調査」というのを市町村単位でやっておりますから、役所に聞いてみるといいです。あなたの歯科医院が存在する場所の人口に対する移動率(特に転入)に比べて、あなたの医院の過去1年間の新患が占める割合を比較してみてはいかがでしょうか。

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事業拡大のための領域の定義

2008/03/04 07:27
売上拡大のために顧客ベースを拡大することを論じているわけですが、話を整理しますと、売上拡大とは即ち事業拡大であり、事業拡大には何でも彼でもダボハゼ的に食いつくのではなくて、優先順位があることを認識すべきです。

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事業機会を図のように4つのカテゴリーに分類して考えるとします。すなわち、顧客(患者さん)軸と商品・サービス軸を縦横にとって、各々に既存と新規で2×2の4つの象限に分類します。この場合にもっとも将来性が大きくて夢が語れるのが右上の青い枠のビジネスです。しかしこれは最も難易度が高くて失敗確率が高いと言えますから、左下の緑枠から直接ジャンプすべきではありません。先ずピンクか黄色の枠に「しみ出し」て、もう一度「しみ出し」によって攻めるべき領域です。

成功の確実性という意味では、先ずやるべきことは緑枠の「既存事業領域」の深堀りをすべきです。これは歯科医院さんでは、もっとも馴染みの患者さんの来院率を上げて繰り返し来てくれるように仕向けることです。と言いますと、「治療の必要の無い患者さんに不必要に来てもらわなくていい!」との反論があるかもしれませんが、もちろんそのとおりで、何か心配ことがあった時に気軽に相談に来てくれるよう敷居を低くすることが大事です。これは競合相手から自分の顧客ベース(陣地に相当)を守ることでもありますので、徹底してやるべきです。逆に、競合相手がこの領域をどうしているかを知ることは競合相手の体力の源泉を知ることとなりますので、非常に有用です。政治家が選挙に備えて徹底的に自分の選挙区のお膝元を「耕す」のは、これに相当します。現在は戦略の枠組みの話をしていますので、具体的なアクション内容については後述します。

次に地続きの「しみ出し」戦略で攻めるべき事業領域は、ピンクの枠です。旧来からのロイヤリティの高い患者さんに、保険治療だけでなく非保険治療を進めるのがこれに当たります。新商品は何も非保険治療だけではありませんから、例えば歯の手入れ用品を医院内で代理販売したり、高い治療サービスに伴ってクレジットの代理販売をしたりなど、いわゆる「クロスセル」や「ついで売り」がこれに該当します。患者さんは虫歯の治療のために来たのに、虫歯治療のついてでに親知らずの治療をしたり、ホワイトニングを薦めたりもこれに相当して、成功確率は非常に高いです。気が利いた歯医者さんだと逆に感謝されることも有り得ます。もちろん、やり方を間違えなければ成功しやすいというだけで、必ず成功するわけではありません。常に周りの医院との競合を意識して、自分の信用を無くさないように余計なことは言わずに、信頼感の醸成に合わせて実行してゆくことが肝要です。

優先順位の3が黄色の領域です。これは、競合他社との直接のバトル(戦い)を意味します。しかし、もしも新規の患者さんが付近の競合医院の患者さんを直接奪うのでなければ、ハードルはかなり低いと言えますでしょう? 次回はそのような虫のいいことが如何にやれるかを検討します。

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患者さんの構成を意図的に変えるとは?

2008/03/03 06:34
ここまで説明すると打てば響くような読者さんは、「ああ、分かった! 要するに図の青い枠内の患者さんを増やすことに集中して取り組めば、ピンクや黄色の患者さんも自動的に増えるというわけだな」と気付かれることと思います。しかし、それは間違いであることが多いのです。目論見は決して悪くないのですが、なかなか効果が期待できないという意味で。

患者さんのリスト化と分類ができたところで、次にやるべきは、あなたの診療所ともっとも競合関係にある他の歯科診療所を2つか3つ頭の中で想像してみてください。そうして、その競合歯科医院がそれぞれ同じ作業をしたらあなたと比べてどんな結果になるか、仮説を立ててみることです。

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この仮説は、まさか競合医院に「お前の患者データをよこせ」とは言えませんから、直接検証することはできませんが、競争戦略をデザインするために非常に重要となります。言い換えますと、競争戦略を実行することで検証してゆくしかないのです。なぜなら、貴方の診療所で青枠の患者さんを増やすと言う行為は、競合相手にとってはピンクか緑の枠の患者さんを奪われることを意味するからです。孫子の兵法に「敵を知り己を知らば、百戦危うからず」なる言葉がありますが、まさしく競争戦略とは相手との相対的な関係ではじめて成り立つわけで、競合相手はどこが弱いかを徹底的に検討してみることが不可欠です。後述しますが、そのためにマーケティング・リサーチしてみるのも一手です。

また、相手を攻めるだけでなく、自分のもっとも大事なコアになる患者さんを守るということが平行して大切になります。

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顧客分析

2008/03/02 09:00
現状分析としてやるべきことに、財務分析顧客分析があります。

財務分析では、時系列的な売上・費用(利益)の分析と、損益分岐点分析が有効です。これは後述します。

顧客分析で先ずやれるのは、患者さんのリスト化です。過去2年間に治療した患者さんの、住所と治療回数と治療内容を確認してみてはいかがでしょうか。

このリスト化の目的は、患者さんの特性を調べることによって、自身の歯科医院の特性を客観的に掴むことに有ります。目的とするアウトプットのイメージは、以下のような患者さんの分類です。

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患者さんの住所を確認する際には、後で詳しく記述します「エリア・マーケティング」手法のために、できればご自分の診療所の付近一帯をカバーする地図を手に入れて、その地図上にサインペンで印を付けてゆくのがいいと思います。患者さんの住所からの距離を仮に2kmと記しましたが、地域特性を考慮して柔軟に変えてみてください。東京の山の手の閑静な住宅街であればもっと狭い商圏かもしれませんし、郊外の振興住宅街や立派な駐車場つき複合商業施設内の診療所ですと商圏をもっと広く取るべきかもしれません。商圏を3段階に分ける手もあります。一色のサインペンではなくて、距離以外の特性によって色を変えてみると「口コミ効果」などもっと面白いことが分かるかもしれません。これら以外にも、患者さんの年齢構成など調べてみるのもいいかもしれません。

これで何が分かるかと言いますと、理屈であれこれ説明する前に手っ取り早くご理解いただくために、以下のふたりの歯科医院のケースを想定してみてください。

AとBの二つの個人経営の歯科医院が有るとします。A歯科医院は親の代からの経営で、患者さんは付近に古くから住んでいる人が中心で、親の代からの患者さんが多く、殆どの患者さんは顔と名前が一致している。A歯科医は技術に自信があって、患者さんは自分の腕を信用して来てくれていると自負しているが、全体的に患者数が増えない。他方B歯科医院は新興住宅地に5年前に開業して、当然開業時から顔と名前の一致しない患者さんがかりで最近はリピート率の定着した患者さんもいるが、短い付き合いばかりなので自分の治療技術への不安感を克服するために最新の歯科関連情報を提供したり、治療する前にデモ用のツールなどを使って患者さんの不安を極力払拭するように努めている。

さて、A歯科医院とB歯科医院で、患者分類結果に統計上優位な差が発生すると想像できますでしょうか? もしも想像できるとすると、どんな差になりますでしょうか? それこそが、この分析の目的とするところのものといえます。



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Promotion: 販売促進施策

2008/03/01 10:21
セールスプロモーションの内容は下図の概要となります。

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プロモーションは具体的な事項手段の組合せであって、重要なのはこれらのコミュニケーション戦略を展開する前提として、先ず競争戦略があってはじめて可能になるということです。競争戦略をデザインする、ということが求められるわけです。

競争戦略を立案するには、現状分析がその出発点と言えます。
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Place: チャネル 流通・兵站・立地

2008/02/29 07:01
チャネル」は商品・サービスを最終ユーザに提供するルートであり、最終的にはショップの立地そのものの戦略ということです。通常のマーケティングでは、直販や代理店販売などの販売チャネルに対するチャネル戦略が中心となります。これに付随して、物流のシステムが表裏一体で議論されます。しかし歯科医院のマーケティングを語る場合は、「立地」が主にならざるを得ないのかもしれません。

大部分の歯科医院さんの場合はこれから開業したり移転するのではなくて、既に存在する医院の立地の強みを活用したり弱みを克服するという視点で捉えるしかありません。これには、いわゆる「エリア・マーケティング」がそのまま適用できますし、最近流行の「狭域ビジネスモデル」も可能な打ち手の研究のために合わせて参考になると思います。

これらについては、後ほど詳しく触れることと致します。


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Price: 価格

2008/02/28 06:35
保健医療に関する限り歯科診療報酬は決まっていますのでここでは触れずに、非保健医療の価格付けに関して言えば、その治療内容と患者の納得感が、価格付けの肝と言えるでしょう。

価格付けをする場合に、典型的な二つの価格戦略があります。俗に「スキミング戦略」と「ペネトレーション戦略」と呼ばれているもので、前者は先行者利得が得られる場合に比較的高い価格で利益を優先するもの、後者は安値で市場シェアを獲得するものです。

いずれの場合にも重要なのは、ひとつは競合他社価格との関係であり、もうひとつは消費者への説明可能性です。特に目に見えないサービスに対する説明可能性は非常にデリケートです。

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Product:商品とは

2008/02/27 07:40
歯科医院が患者さんに提供する「商品」は、何でしょうか?

商品」を定義する際は、その商品がユーザに提供する「利便性」とセットで考えるといいです。

もちろん「歯の治療」でしょうが、歯の治療は患者さんにどんな利便性を提供するのでしょうか? 虫歯が痛んで我慢できない人にとっては、歯の痛みからの解放・救済・安堵は何物にも代えがたい価値があると思います。 でも、歯科の患者さんはそれだけでしょうか? 
噛み合わせが良くなくて、日頃から「そのうちに歯医者に行って相談してみようか」と考えているひとにとっては、最近胃腸の調子も良くないし、背中も痛いし、ちょっと太ってきたので内臓肥満も気になるし・・・・ であれば、「健康上の心配事の軽減」が利便性であり、競争相手は付近の歯科医院ではなくて内科医かもしれませんし整体医院やカイロプラクティスかもしれませんし、はたまたフィットネスクラブが競合相手なのかもしれません。その時に、その患者さん候補に、内科にも整体にもフィットネスクラブにも行かずにあなたの「歯科医院に行こう!」と思わせる利便性の魅力は何でしょうか? もしもあなたが、「歯の噛み合わせが悪いまま良く噛まずに食べると万病の元で、内臓不調や背中の痛みのほかに肥満の症状の元にもなりますから、それらが心配でしたら先ず歯の噛み合わせを調べに来てください」と日頃からメッセージをあれやこれやの手段で露出していたとして、それをその患者さんが目にして来てくれたとしたら、どうでしょうか?
あなたの商品は患者さんへの「健康と安寧の提供」であり、内科医のみならずカイロプラクティスやフィットネスクラブがあなたの競合相手となる訳です。


これらの予防医学まで含めた意味での「商品」と定義しますと、コミュニケーション戦略が根本から変ってくることを意味します。


あなたの住んでいる街にとって、あなたの医院に通ってきてくださる患者さんにとって、あなたの提供する商品・サービスは何なのでしょうか? 今一度徹底的に深掘りしてみてください。
このテーマには、このあと何度も立ち戻って議論いたします。

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マーケティングの4P

2008/02/26 09:08
もう少しマーケティングの道具立てを簡単に紹介しますと、最も初歩的なアプローチ方法に「マーケティングの4P」があります。4Pとは、以下を表しています。

Product: 「商品」「製品」「サービス」など対価を頂いてお客さまに提供する内容を指します。

Price: 「価格」

Place: 場所ではなくて俗に「販売チャネル」とか「流通チャネル」を指しますが、それを実現するための流通手段や最終的な店舗の立地条件も含まれます。

Promotion: 「プロモーション」とか「販売促進活動」とか言われるもので、広告宣伝や展示会などを言います。

これらを組み合わせて展開することを「マーケティング・ミックス」などと呼びます。いち企業が自分で主体的に取れるアクションの範囲内に限定しているので、4Pは分かりやすいと思います。「市場」や「競争」ですと相手が居るわけですから想定的な影響結果となり、アクションの結果の責任がとれません。「主体的に働きかける範囲内に限定する」ということで、4Pは非常に有用な概念と言えます。



これは前回私が定義した「マーケティングの領域」よりも狭い意味でのマーケティングであり、企業内でマーケティング部門と呼ばれている部署は特にこれらの活動に的を絞った活動をしていることが多々ありますが、これらを具体的に展開する過程で「市場分析」や「競合他社分析」「競争戦略」「製品開発戦略」などと整合を取りながら進めることが必須となりますから、総合的な手段であるとも言えます。例えば価格ひとつを取り上げてみても、競合他社との総合的な関係や、商品メニューの中での位置づけ、お客様への利便性を考慮して決めざるを得ないというわけです。


と、ここまで読まれると歯科医の先生ですと、「4Pは全く役立たない」と思われるかもしれません。なぜなら、歯科医院の場合はProductは「歯の治療」で決まりきったサービスですし、Priceは治療内容に応じて決まっていて逸脱できないし、「販売チャネル」も「流通チャネル」も無いし、まして自由なPromotionは禁じられている部分が多くて可能な手段は限られていて殆どの歯科医院が既にやっているから・・・・・・ということでしょうか。


ところが、それが案外そうでもないのですよ。

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「マーケティング」とは?

2008/02/25 06:40
それではマーケティングとはどんなことかといいますと、「ビジネスが上手く行くための工夫」とお考えいただければいいと思います。以下の定義もあります。

「マーケティングとは企業などが行う活動のうち顧客が真に求める商品・サービスを作り、届ける活動全体を表す概念である。」(Wikipedia)

「マーケティングとは、企業および他の組織がグローバルな視野に立ち、顧客との相互理解を得ながら、公正な競争を通じて行う市場創造のための総合的活動である。」(日本マーケティング協会)


私が仕事上「マーケティングの領域」と定義しているのが以下の図です。私の仕事に合わせて事業開発やビジネスインテグレーション、システム開発計画まで含めて定義しています。
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   図をクリックすると拡大して見れます

単純に申しますと、この中から役立ちそうなものをつまみ食いすればいい訳ですが、実は一見して該当しそうに無いものでも考え方をガラリと変えることで意外とぴったりフィットするケースがあります。つまり、それらには特有の運用ノウハウがあって、そこに我々のレゾンレトール(存在意義)が有るということになります。それらを、このブログで少しずつ展開してゆく所存です。

本ブログでは先にマーケティング手法と戦略の枠組みをできるだけ網羅して、その後に具体的な打ち手について記してゆくこととします。多少、行ったり来たりするかもしれませんが、悪しからずご了承ください。

このブログではこれからいろいろなマーケティング理論をご紹介してゆきますが、中には内容が重なることを別の論理で別の言い方をしたり、中には相互に独立したり矛盾したりの理論があって戸惑うかもしれません。先ず最初にご理解いただきたいのは、マーケティングには「正解」が存在しないということです。言い換えますと真理はひとつとは限らず、条件とやり方で結果がその都度違ってくるということです。つまり歴史の事実と同じで、全く同じことは起こりえないと言う意味で実験によって常に同じ追体験ができないのです。この点を持って「マーケティングは科学か?」という根源的な疑問を呈する人も居ますし、特に歯科医さんのように理科系育ちで数学や物理・化学といった真理が一つしかないものを学んできた方々には異質に映るかもしれません。「経験的にこう考えると分かりやすいし、どちらかといえば起こりやすい」のノウハウをまとめたもの程度と捉えていただければ結構です。私も学生時代は国際経済のマクロ理論を専攻していましたから、線形台数などを駆使した経済理論に比べてマーケティングなどの経営学は科学でないような気がしていましたが、今ではマクロ経済理論もマーケティングと同程度に十分科学でないように思うようになりました。


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生き残り戦略は「近隣窮乏策」

2008/02/24 03:35
さて、歯科医院の生き残り戦略は、俗に「近隣窮乏策」と言われるものであることを先ず明確に認識することが必要です。

近隣窮乏策とは

国際経済学の専門用語ですが、自分が富を得た分だけ近隣の同業者が損を被るという策をいいます。市場全体が成長していれば全員が勝者となる可能性もありますが、市場がマイナス成長では自分が生き残るということは結果的に周りの足を引っ張るということであります。
例えば一般の小売店では、店頭での販売競争に勝つ代わりにネットショップを開店して、そこで稼いで互いにリアルショップでの叩き合いを回避して共に生き残ることが可能です。いわゆるロングテールと呼ばれている戦略ですね。また、商店街全体で工夫をして、リアル店舗への集客数を全体として増やす施策も可能です。しかし歯科医同士の場合はリアルの世界でしか戦えないですから(とりあえずネットショップなど副業をしないとして)、明らかに正面から競争せざるを得ません。経済学の世界では自国に良かれと思って採った財政金融政策が結果的に近隣諸国を窮乏化させてしまうという効果を言って、各国が同じことをやると効果が無くなるという「合成の誤謬」として説明される場合が多いですが、要するにそういうことです。

言い換えれば、周りと同じことをやっていては生き残れない!のです。周りの同業他社が気がつかないうちに、こっそり違うことをやるしかないのです。そうしてその秘訣をバレないように上手く進めることが成功のための肝となります。

そこで、周りと違うことをやるとは、何をすればいいのかということになりますが、そこで私は、マーケティング理論に基づいた総合的な施策をお勧めいたします。

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歯科業界が置かれている状況

2008/02/23 16:52

歯科診療所の数


厚生省によれば、H19年10月時点に全国で67,843の歯科診療施設があり、うち57,222(84%)が個人経営だそうです。東京23区内だけでも12,160施設があります。
比較のため参考数値をあげますと、全国コンビニの数が大手有名どころだけでやく約3万7千だそうで、小さな単独店も含めるとコンビニの数は4万3千になります。これに郵便局数が約2万5千あり、この二つをあわせてはじめて6万7千となって、歯科診療所の数に匹敵します。
また、全国のガソリンスタンドの店舗数は、4万5千だそうです。いかに歯科診療所が多いかと言うことがお解かりいただけると思います。

まだまだ増え続ける歯科診療所


厚労省のホームページに以下のグラフがあり、過去継続的に診療所数は増大しています。
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これを経営形態別に表しているのが下記で、個人経営の歯科医院が約85%あり、こちらも継続的に増大しています。
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これらは参入と退出の差し引き結果ですが、新たに国家試験に合格して歯科医師資格を取得している数は、下記のとおりです。学生数は減っていませんから、今後も歯科医師数は増え続けます。
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ちなみに年齢構成の推移を表したのは、以下のグラフです。
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若手になるほど絶対数が多くて、発展途上国の人口ピラミッドそのものです。


市場はマイナス成長


これに対して、歯科患者の治療費の支払い全体はマイナス成長です。
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一日当たりの治療費も、1件当たり治療日数も、一人当たりの治療費も、マイナス成長です。
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要するに、生き残り戦略が必須ということです。
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