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一般的に商品企画で「品揃え」を考える場合に、商品の「幅」と「奥行き」を考慮します。これはスーパーの棚のディスプレイのことを申しているのではありません。例えば自動車を考えた場合に、「幅」とは乗用車だけでなくトラックや救急車・タクシー・パトカー・消防車のような業務用の車までの広がりを言います。乗用車のなかでも、高級大型乗用車からファミリーカー・スポーツカー・軽自動車なども商品の「幅」です。これに対して例えばトヨタのカローラのような特定のモデルの乗用車について、色が白だけでなく青や赤やグレーがあったり、ドアの数が4ドアや3ドアや2ドアがあったり、排気量が1500CCと1200CCがあったりなどいろいろな選択肢の中から組合せを選べますが、これを「奥行き」と捉えることができます。自動車産業の黎明期に大衆自動車の第1号として「T型フォード」がたった一つのモデルで幅も奥行きも無かったのに比べて、現在の自動社の車種の多さはまさに百花繚乱ですね。 消費者の多様なニーズに応えるために、企業は販売競争に勝利する目的で商品に「幅」と「奥行き」を持たせるのですが、反面 開発費の増大や流通・在庫費用の増大、その他の様々な管理面のマイナス要素にも直面することとなります。企業にとってはそれこそ、T型フォードのようにたった一つのモデルでバカ売れするのに越したことはありません。実際問題としても、いくら商品に幅と奥行きを持たせても、たった一つのものだけが売れて、他のモデルやバリエーションが殆ど売れないことがよくあります。 例えば、幅が4種類で奥行きが3種類の商品群があったとして実際に全部を販売した場合の売上100%の中身が以下のような配分であったとします。 実際にこれら全部を商品メニューとして販売するのは、日本の自動車メーカーで言えば王道を行っているトヨタかニッサンです。たとえあまり売れなくても、最も売れる商品を売るために、その比較対象として他の品揃えが必要なのです。実際にこれは、よく行われています。ユニクロがひとつのデザインの商品にかなりの数のカラーバリエーションを用意しますが、だから消費者がユニクロのお店に行くのです。商品棚が足りないために、毎日閉店したあとに色のバリエーションを入れ替えたりしています。それでもフロア面積の足りないお店が多いですから、ネットショップで全部の色を揃えることで補完します。彩りが少なければもはや「ユニクロ」とは呼べないと思っている消費者こそ、ユニクロが最も大事にしているロイヤリティの高い顧客と言えます。 一般的にトヨタやニッサンの自動車を購入する層は、消費者自身もバランス感覚を重視してどちらかというと奇をてらうよりも正道を着実に進むような正確の方々が多いのではないでしょうか。この品揃え戦略は、歯科診療所でいいますと、設備も人数もそろえている医療法人がこれに当たるのでしょうか。 これに比べて、下図のピンクの部分に注力するのが、ホンダでしょうか。 需要が大きくて最も「美味しい」セグメントを攻めるのは一番効率的とは言えますが、反面もっとも競争の激しいところで薄利多売の消耗戦とも言えます。ここで勝つには「差別化戦略」が必須ですが、労多くして利益が少ないのが一般的です。 4輪駆動車で独自の地位を築いているスバルは、下の図と言えるでしょう。 いわゆる「ニッチ戦略」です。独自性を追求するのは難しいですが、いったん地位を確立しますと「非価格競争力」を発揮して安定的な利益が期待できます。これも非常に忠誠心があって他になかなか浮気をしない消費者を獲得する戦略と言えます。 歯科医院の経営では幅と奥行きを増やしますと投資額が重圧となり経営を圧迫しますから、品揃えは重要です。周りの競合相手との相対的な関係で自分のポジションを考える必要がありますので、決して唯我独尊で決めないことです。特に、WEBを使った情報発信をする際にはある程度広告制限を回避できて新規の患者さんの集客に影響しますので、安易に決めずによく考えることです。ひとつだけ周りと違うことをメニュー化するのがいいかもしれまえん。但し、それで儲けようとするかは冷静に判断する必要があります。 |
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