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2008/03/21 06:29
「広告」と「広報」を混同している人が意外と多いですが、似ていますが全くの別物と捉えてください。企業内でも広告を担う部署は宣伝部なのに対して、広報は広報室と、担当する部署が異なります。
比較表で見ると、以下のとおりです。多分これで、違いが明確にご理解いただけると期待いたします。
クリックすると拡大して鮮明に見れます
広告によってその企業の株価が影響を受けることは殆ど聞きませんが、広報は株価に直接影響を与えます。
基本的に歯科医院による広告は広告規制を受けますが、広報は主体が新聞や雑誌やテレビ・ラジオですので、「報道の自由」と「読者の利益」が優先されます。医院による比較広告は禁じられますが、新聞記事に病院のベッド数や医師数や看護士数を含む比較リストが掲載されても、もっと微妙な平均入院日数や急患受け入れ率などの比較リストが有ったとしても、特別に誰かに便宜を与える意図であったり事実と異なる情報であったりしない限り新聞社が罰せられるとは考えられません。広報では、いい歯科医院は正直に「良い」と扱われます。
かといってなかなかニュースになるようなネタが無いのが悩みですね。
そこで、注目すべきなのが無料のタウン誌や、市町村による広報誌です。お金を払って広告記事を載せてもらうのではなくて、読者が気にしそうな健康に関するコラムを無料で書くのです。名前と写真入りで。
歯科ではありませんが、流行の兆しがあるとノロウイルスの記事やオリンピックの年になるとマイコプラズマ肺炎の記事などが、お医者さんによって広報誌に書かれているのをご覧になられたことがないでしょうか。予防法や、かかったときの注意点など、読者に有益な内容を書いて、どこどこ地区のなになに医院のまるまる医師、と写真入で載せるのですよ。それをたまにやるのではなくて、短期集中的にいろいろな媒体に様々なテーマで投稿すると、「閾値」の効果で、「あの先生は名医だ」の印象が定着して患者さんが増えるという理屈です。もちろん写真は、満面の笑みのものに限ります。
だいたいタウン誌や市町村の広報誌というのは、作る側のマンパワーが不足していて常にネタ不足で悩んでいるものです。お声がかかるのをじっと待っていないで、こちらから「どうですか?」と水を向けると向こうは有り難がって飛びついてくるものです。なにも健康コラムに限ることもなく、例えば建物をバリアフリーにしましたとか、駐車場スペースを増やしましたとか、「お知らせ」でも構わないのです。ついでに施設の整っていない競合他社についてとぼけて「他の医院さんは、どうですか?」と聞いてみて、記者が自分で調べて「バリアフリーが一番進んでいるのはここ!」と書いてくれれば得をします。世間話をするつもりで気軽にコンタクトしてみては、いかがでしょう。
広報は広告よりも消費者への影響力が強いですが、それよりももっと効果があるのが「口コミ」です。「広報」は報道が1対多の関係で紙媒体はリアルタイム性が無くしかも媒体の記者の名前も顔も見えないのに比べて、「クチコミ」は1対1のあなたのために加工された生の情報で、しかもリアルタイムで、相手の顔も素性も明確ですから、いい内容でも悪い内容でも影響力はもっと大きいです。
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2008/03/20 07:31
ゲリラ・マーケティングやエモーショナル・マーケティングが効果を意図的にデザインした広告であるのに対して、時には全く偶然で思いもよらぬ巨大な広告効果を生むことがあります。早稲田実業のハンカチ王子のおかげで青いタオル地のハンカチが売れたり、皇室にご誕生の親王様や内親王様の報道ニュースの片隅に移っていた玩具や家具に引き合いが集中したりなどの例がそれに当たり、何といってもテレビ媒体の場合が圧倒的に多いと言えます。
私がこれまでに見た中で最も印象的だったのは、2005年のマスターズの最終日の16番ホールで起きたタイガーウッズによるチップインバーディーです。結果的にこれが契機となってその年にタイガーが優勝したと言えますし、内容もまさしく「奇跡」に近いです。このチップインは動画でこちらから見れます。
いうまでもなくマスターズは毎年4月上旬にジョージア州のオーガスタナショナルGCで行われるゴルフでは最も権威ある大会です。毎年何億人と言う世界中のゴルフファンが中継を見ている中で、最終日のバックナインのアーメンコーナーの最後のホールで、タイガーは奇跡を起こしたわけですが、タイガーが低いアプローチショットを打ってからボールが直角に曲がって転がり続け、ボールがカップを覗いた状態で一瞬止まって見えてから最後にスローモーションを見るようにポトリとカップに落ちるまでの映像が、その週に世界中で何度も何度も流されました。そのちょうど止まったように見えて人々の視線を釘付けにした時にボールにくっきりと見えたのがナイキのマークで、これこそが私の知っているもっとも巨大は「偶然の広告効果」であります。私の記憶が間違っていなければ、これだけの人間に対して露出を行うのは、40億円の広告効果に相当するのだそうです。
タイガーウッズはアマチュア時代から超有名人で、プロ転向後はかつて誰もなし得なかったくらいに優勝し続けるだろうともっぱらの噂で、どのメーカーとスポンサー契約を結ぶかが大変話題になりました。結局それまでゴルフとは縁の無かったナイキが契約してこれを機会にゴルフギアに参入したのですが、実はタイガーはアマチュア時代にミズノのプロモデルを使っていた関係からクラブを新しいのに変えるのが心配で先ず日本のミズノにタイガー側からスポンサー契約を持ちかけてきたのだそうです。金額が、これも私の記憶が間違っていなければ、30億円程度で、当時の水野社長は悩みに悩んだ末に断ってしまったそうですが、このチップインだけで元が取れたわけで、もったいなかったですね。
まあ、偶然の広告効果に社運をかけても仕方が無いですが、実はお金をかけて広告をしなくても広告と同じかそれ以上の広告効果を得られるやり方があるのです。しかも、偶然ではなく、医師の広告規制にも抵触しないやり方で・・・・・ 次項で説明します。
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2008/03/19 05:32
我が家の一番上の子と下の子はちょうど一回り(12歳)違っていて、今から16年前、上の子が小学校に上がるときに現在の住所に引っ越して参りました。引っ越してきてから最初に子供が風邪を引いた時に、家内が私に連れて行くように頼みますので、いくつか小児科がある中で、面倒くさいのと「風邪ならどこでも治療は大差がないだろう」とで、一番近いところを選びました。家内は学校のお母さんの口コミで、「ヤブ医者らしい」と情報を仕入れていました。
なるほど、ヤブ医者でした。待合室に患者は殆ど居らずに、待ち時間も少なくて直ぐに診察となりました。先生の質問はつっけんどんなのが2つ3つ、予め看護婦さんに借りて測った体温の数値をぱっと見て、咽喉をちらりと見て、ささっと聴診器を当てて、説明は殆ど無く「風邪ですね」のひと言で、「薬を出しておきます」で終了。その間ほんの1〜2数分で、手抜きとしか思えない。子供から見ても、「おっかない」態度でした。
1回診てもらってカルテが残ったので、家内はその後も毎回そこに子供を連れて行ったのですが、家内の「ヤブ医者」の評価は一向に変わりませんでした。
ある時たまたまその医院が休診日に当たる日に、子供が風邪で熱を出しましたので、少し離れた別の評判のいい病院に行きました。いつもとは違う薬を出してくれたのですが、いつもより直りが早いように思いましたので、ますますいつもの掛かりつけの医者がヤブ医者であることを実感した次第です。いつものヤブ医者ですと逆に「この薬を2〜3日使ってみて、直らないようでしたらもう一度来てください」で、結局症状が改善しないでまた診てもらいに行くことが一度ならずありましたから。
あるとき、子供に蕁麻疹が出ました。私が子供の頃は蕁麻疹はカリウム注射一発で直っていましたから大方そんな治療だろうと思っていつもの掛かりつけのヤブ医者に連れて行きましたら、話を聞いて症状を見て、その医者は慌てて市内の別の公立の大きな病院に自分で電話してそちらに行くように言われました。当然ながら、我が家での評価は、ますます下がりました。
結局その公立病院の先生が、私の掛かりつけの医者がいかに名医であるかを教えてくれたのでした。
かかりつけの医者から公立病院に伝わっていた症状と説明内容には、娘の過去の病気と治療を非常によく記憶していて気になっていたことが過不足無くカバーされていたそうです。すなわち、単なる一過性の蕁麻疹ではなくて、何かとんでもない病気ではないかと心配してくれたことが分かりました。また、「早くよく効く薬は強い薬で、副作用が出るとひどいし、体には負担になるから、強い薬を子供に使うのは良い医者ではない」とも言われました。名医はできることなら弱い薬を使って自分の体の治癒する力を使って直したいもので、じっくり効果を見ながら少しずつ薬の強さや量を増やしてゆくものだ、とも。私も家内も眼からウロコが落ちるとはこういうものだと実感した次第です。
この話には後日談があります。下の子が小学校に上がる頃には、我が家の掛かりつけの医者は、同級生のお母さん達のあいだでは「近所でも評判の名医」に変っていました。いつ行っても医院の待合室は患者で溢れていて、待ち時間は長く、先生一人は変らないのですが従業員が増えて建物も増築しています。
結局なにが変ったかといいますと、たったひとつだけ、先生がよく喋るようになったという一点に尽きます。先生もお年を召されたこともありますが、これが同じ人かと思うほどによく喋るようになったのです。その結果、先生の考えている見立てや治療方針が患者によく伝わり、患者は安心して「いい先生」という評価が定着したわけです。
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2008/03/18 06:36
歯科医療で、特に審美やホワイトニングで使えるかもしれないのが「エモーショナル・マーケティング」や「ストーリー性」と呼ばれている最近流行のマーケティング手法です。
誰でも「衝動買い」の経験が有ると思いますが、いかがですか? 私がゴルフの道具を購入する場合は、まさしくこれに当たります。衝動買いでなければ、1本が7〜8万円もするドライバーなど買えません。
私がゴルフのドライバーを買い換えるときの衝動買いの頭の中の思考パターンは、自分でもいやになるほどいつも同じです。私は常にB社のXシリーズを購入するのですが、購入時期はボーナスの出た直後、その頃に合わせて新製品が出るのですが、B社は必ず契約プロを使って効果を謳うのに、結論としてこれも毎回同じ「飛んで曲がらない」を力説するのですが、毎回その内容が微妙に違います。これでもか、これでもか、と毎回違った理由付けを考え出して「今までに無い新しい効果」を強調します。そうして私の頭の中では、その効果で私に素晴らしいショットが出ないわけが無い!という幻想が独り歩きして・・・・・・・・ 旧いクラブは中古ショップに買い取ってもらえば実質費用感としてゴルフを1〜2回我慢すれば、それと引き換えにナイスショットとスコアが手に入る! と、このパターンでB社のマーケティング手法にやられっ放しですよ。脱帽です!
これは歯科業界では、個々の医院がやるよりも業界全体でやったほうが効果が大きい手法と言えますが、個々の歯科医院でも治療効果を具体的なイメージで患者さんに伝えるなどの手法で応用できると思います。床屋さんに有名タレントの写真を持って「この髪型にしてください」というのと同じように、歯科医さんにも患者さんがマウスピースをしたスポーツマンの写真を持ってきて「これと同じ効果のマウスピースを作ってください」と頼むのが一般的になる日が近いのかもしれませんね。
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2008/03/17 06:46
限られた広告宣伝予算のなかで著しく効果のあるマーケティング施策が常に求められ、その意味ではマーケティング屋にとっての究極の夢が「ゲリラ・マーケティング」と呼ばれているものかもしれません。「天才的な悪知恵」を働かせて世間を「あっ!」と言わしめたり、安い予算で一挙に話題沸騰させたり流行らせたり、あの手この手で効果を狙うものです。
マーケティングの話題のひとつとして一応このブログでとりあげますが、広告制限内では歯科医院に適用するのは難しいかもしれません。
いろいろ伝説的な事例がありますが、ひとつを取り上げますと、最近は余り眼にしなくなりましたが、しばらく前には女子高校生の殆どが制服と一緒に身に着けていた「ルーズソックス」があげられます。
ルーズソックスを見て、あれが女子高生になぜ人気が有るのか疑問に思った方は多いのではないでしょうか。はっきり言って「ダサい!」部類のファッションではないかと思うのですが、何がきっかけで流行ったか、聞かれたことがありますでしょうか?
私が聞き及んでいる尤もらしい話は、以下のような内容です。
渋谷のとあるファッション衣類のお店が、女子高生向けのアルバイトを募ったのだそうです。アルバイト条件は、必ず高校の制服を着て、週末に渋谷のお店に来ること。そうして土日の朝に制服を着て来た女子高生達にルーズソックスを渡して「それを履いて、渋谷を一日好きなようにブラブラしてください」がアルバイトの内容だったのだそうです。仮に1日に100人でも狭い渋谷界隈ではかなり目立つと思いませんか? 仮にアルバイト料ひとり1日に1,000円としたら、一日に計10万円。2ヶ月間土日にやっても全体の費用は200万円以内で済みます。これを見た田舎から来た「おのぼりさん」の同じ世代の女子高生達は「へえ〜〜〜、これが渋谷の流行なんだ!」と話題になって、数ヶ月間それをやったら、一気にブレークして「渋谷で流行っている」との口コミで全国に広がり始めたというのです。ホントかどうか知りませんが、これが典型的なゲリラ・マーケティングであり、また「閾値の論理」を上手に実践した事例と言えます。非常に限られた空間といれども、短時間に頻繁に露出させる方法は、かなり有効的だということです。それにストーリー性が加わると、益々効果的となります。
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2008/03/16 06:46
人に与える、もしくは人が受ける「印象」や「インパクト」の強さとは、相対的なものであって決して絶対値で測れるものではありません。例えば、それをどれくらいの時間記憶にとどめていることができるかで定義することはできても、あくまでも数値で測れるものに便宜的に投射してみただけで、1時間記憶しているものは20分しか記憶に残らないものの3倍の印象だとか、30分の記憶の出来事の2倍の印象だとか議論するのは無意味です。
これに対して人は一般的に、「AとBは、どっちが印象的?」には、割と簡単に答えることができます。その結果、比較する出来事や商品の印象の強さについて、全部の「順番をつける」ことができると言うことです。
それならばその順番を如何に上げるか、広告議論では一般的に二つのことが言われています。
ひとつは、「露出頻度」と受ける「印象度」の関係は一定の関数関係ではなくて、閾値(「いきち」もしくは「しきいち」と読みます)があるということです。閾値とは、何か反応を起こさせる際に作用するパラメータが一定の値を超えるまでは殆ど作用しないのに、値を超えるととたんに反応の可能性が高くなる値のことを言います。
上図は広告の露出頻度と受ける印象の強さの関係をイメージで表したもので、黒の横軸は左から右に時間の流れ、赤の縦棒は露出頻度、青い曲線は印象度を示しています。
二つのケースのうち、上のケースは比較的コンスタントに露出をしていますが、幾ら継続的に長期間やっていても毎回の露出数がある閾値を超えなければ印象に残りにくいことを表しています。これに対して下のケースでは、短期間に集中的に露出させることにより、強くて長く印象に残るインパクトを与えることができると言うことです。
同じ宣伝費を使っても同じことを少しずつだらだらとやるのではなくて、時間を区切って思い切ってお金を使って集中的にプロモーションを打つのは、このような理由によるのです。
もうひとつ一般的に言われている事柄は、もっと非論理的です。理詰めのロジックではなかなか証明できないのですが、たとえ話で言うとこんな内容です。
仮にあなたが若い男性で、気に入った女性を何とかモノにしようとアプローチをするのに、その女性から「わあー、すごい!」と感嘆してもらうのが大事ですが、1回目に大きな感動をあたえることができたとしたら、2回目に前回と同じ程度のことをしても最早同じ大きさの感動を与えることはできなくて、同じ大きさの感動を与えるためには前回の2倍のインパクトを与えることが必要、という内容です。従って同じ大きさの感動を与え続けるには、2倍4倍8倍16倍とインパクトの大きさを増やさねばならないということです。それはなぜかと言いますと、相手は既にインパクトへの「期待」をしているわけで、「期待」がどんどん膨らむので毎回「期待以上」のことをする必要があるからだと言われています。
長女がまだ幼稚園に通っていた頃、都内の歯科医院で、長女に対して見事にこれを実践してくれた先生が居られます。毎回治療が終わったあとでお土産をくれるのですが、この歯科医の先生は高さが5センチくらいの小さな動物の彫像を作るのを趣味にして居られて、多分暇なときに手元に石膏の塊を置いていて歯を削る代わりにその石膏を動物の形に削っているのだと思います。それを粘土で型を採って石膏を流し込んで・・・たくさんのレプリカを用意しておいて毎回小さな子供達の治療が終わるとお土産で渡してくれるのです。その出来具合が、毎回 前回のものよりずっといいのです。どうも配る順番も決めていて、前回どれを渡したかカルテにメモしておいて毎回準備してくれているようでした。その心配りもまた、いいですね。
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2008/03/15 07:54
一般的に商品企画で「品揃え」を考える場合に、商品の「幅」と「奥行き」を考慮します。これはスーパーの棚のディスプレイのことを申しているのではありません。例えば自動車を考えた場合に、「幅」とは乗用車だけでなくトラックや救急車・タクシー・パトカー・消防車のような業務用の車までの広がりを言います。乗用車のなかでも、高級大型乗用車からファミリーカー・スポーツカー・軽自動車なども商品の「幅」です。これに対して例えばトヨタのカローラのような特定のモデルの乗用車について、色が白だけでなく青や赤やグレーがあったり、ドアの数が4ドアや3ドアや2ドアがあったり、排気量が1500CCと1200CCがあったりなどいろいろな選択肢の中から組合せを選べますが、これを「奥行き」と捉えることができます。自動車産業の黎明期に大衆自動車の第1号として「T型フォード」がたった一つのモデルで幅も奥行きも無かったのに比べて、現在の自動社の車種の多さはまさに百花繚乱ですね。
消費者の多様なニーズに応えるために、企業は販売競争に勝利する目的で商品に「幅」と「奥行き」を持たせるのですが、反面 開発費の増大や流通・在庫費用の増大、その他の様々な管理面のマイナス要素にも直面することとなります。企業にとってはそれこそ、T型フォードのようにたった一つのモデルでバカ売れするのに越したことはありません。実際問題としても、いくら商品に幅と奥行きを持たせても、たった一つのものだけが売れて、他のモデルやバリエーションが殆ど売れないことがよくあります。
例えば、幅が4種類で奥行きが3種類の商品群があったとして実際に全部を販売した場合の売上100%の中身が以下のような配分であったとします。
実際にこれら全部を商品メニューとして販売するのは、日本の自動車メーカーで言えば王道を行っているトヨタかニッサンです。たとえあまり売れなくても、最も売れる商品を売るために、その比較対象として他の品揃えが必要なのです。実際にこれは、よく行われています。ユニクロがひとつのデザインの商品にかなりの数のカラーバリエーションを用意しますが、だから消費者がユニクロのお店に行くのです。商品棚が足りないために、毎日閉店したあとに色のバリエーションを入れ替えたりしています。それでもフロア面積の足りないお店が多いですから、ネットショップで全部の色を揃えることで補完します。彩りが少なければもはや「ユニクロ」とは呼べないと思っている消費者こそ、ユニクロが最も大事にしているロイヤリティの高い顧客と言えます。
一般的にトヨタやニッサンの自動車を購入する層は、消費者自身もバランス感覚を重視してどちらかというと奇をてらうよりも正道を着実に進むような正確の方々が多いのではないでしょうか。この品揃え戦略は、歯科診療所でいいますと、設備も人数もそろえている医療法人がこれに当たるのでしょうか。
これに比べて、下図のピンクの部分に注力するのが、ホンダでしょうか。
需要が大きくて最も「美味しい」セグメントを攻めるのは一番効率的とは言えますが、反面もっとも競争の激しいところで薄利多売の消耗戦とも言えます。ここで勝つには「差別化戦略」が必須ですが、労多くして利益が少ないのが一般的です。
4輪駆動車で独自の地位を築いているスバルは、下の図と言えるでしょう。
いわゆる「ニッチ戦略」です。独自性を追求するのは難しいですが、いったん地位を確立しますと「非価格競争力」を発揮して安定的な利益が期待できます。これも非常に忠誠心があって他になかなか浮気をしない消費者を獲得する戦略と言えます。
歯科医院の経営では幅と奥行きを増やしますと投資額が重圧となり経営を圧迫しますから、品揃えは重要です。周りの競合相手との相対的な関係で自分のポジションを考える必要がありますので、決して唯我独尊で決めないことです。特に、WEBを使った情報発信をする際にはある程度広告制限を回避できて新規の患者さんの集客に影響しますので、安易に決めずによく考えることです。ひとつだけ周りと違うことをメニュー化するのがいいかもしれまえん。但し、それで儲けようとするかは冷静に判断する必要があります。
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2008/03/14 06:28
このブログでは現在は<教育モード>の段階ですので読者の皆様にあれこれマーケティングの話題提供に主力を置いていますが、後ほど<実践モード>で歯科医院としての具体的なアクション項目を詳しく取り上げてゆく予定です。その際に「プロジェクト手法」で「グループ活動」が重要となります。プロジェクトメンバーで議論する際や、その後ライン組織に移して実行段階で協議をする際にも、討議を進める中で対等の立場でブレストを行っているのか上司と部下の関係で報告指示をしているのか混乱することが得てして起こります。一旦それが起こると議論がそこで止まってしまって、幅を広げたり深掘りしたりができなくなります。そこでこれを解決するために、話し合いに参加する際の約束事として、事前に「モード」を確認し合うことが重要です。これを、「幅出しモード」と「マネジメントモード」の2つで区別します。
「幅出しモード」は、全員が対等の立場で話し合いに貢献しあう約束で、そこに上下の関係を持ち込まない。上司が誤って指示系統を持ち込みそうになると、誰かが必ず「それは、マネジメントモードの発言ではないですか?」と確認するようにしましょう。そうして全員が「幅出しモード」から「マネジメントモード」に切り替えることを確認するまでは、マネジメントモードの発言一切を封じるのが効果的です。
「マネジメントモード」に切り替えてからは、上司がまとめに入って次のプロセスへの移行に関する指示命令をキチンと行うこととなります。
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2008/03/13 06:36
クイックウィンや本命を狙うシナリオ作りをする際に、最初から実力以上の無理な計画を立てないことです。自分の実力を見極めて、できるだけ実行リスクの軽減化を図りましょう。
その際に検討スキームとして重宝するのが、SWOT分析です。
S:Strength 「強み」
W:Weakness 「弱み」
O:Opportunity 「機会」
T:Threat 「脅威」
強みと弱みは己のことで「内的要因」、機会と脅威は環境によりますので「外的要因」と区別して、内的要因と外的要因の交わるところに戦略が成立するという考え方です。
画像をクリックすると別画面で拡大して鮮明にご覧になれます
あなたの医院の強みと弱み、周りの環境の変化で機会と脅威をそれぞれ独立にリストアップしてみることをやってみてください。例えば立地条件は、引越しをしない限り抜け出せない内的要因と言えます。昔からの閑静な住宅街に立地しているとすると、それから導かれる強みと弱みは表裏一体の関係と言えます。機会としては人口移動が少ないので老人が増えて本格的な非保険治療の機会が絶対的に増えることがあるかもしれませんし、脅威としては若年層の保険診療が減ることが想定できます。あなたの医者としての診療可能期間があと何年間あるかによって選択可能な戦略は大きく違ってくると考えられますが、もしも後継者が期待できるようでしたら思い切って脅威を機会に変えることもSWOT分析の応用といえます。ご自身一人で考えると発想が貧弱になる恐れがありますので、後述しますが医院を上げての従業員やご家族を巻き込んで全体でのグループ活動にすると、戦略の選択肢がかなり広がりをもつことが期待できます。
競争戦略を考える際には相対的な関係であることから、自己のSWOT分析をやるだけでなく、想定している競合相手に成り代わって競争相手のSWOT分析をやってみるのが非常に役立ちます。これをやると、本来の意味での「競争の本質」が自ずからクローズアップされて来ます。
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2008/03/12 06:28
「クイックウィン」はQuick Winで直ぐに成果が出る施策を言います。小さな成功でも、直ぐに成果が出ることが重要です。特にグループで取り組む改善活動では、直ぐに成果が出ることはグループの士気を高めるためには不可欠で、2〜3ヶ月で目に見える成果が出ることに先ず取り組むことが、それ以降の本命にじっくり腰をしえて取り組むためには不可欠と言えます。
「本命」とは、成果目標が文字通り本命で、もっとも効果が著しい最終の有るべき姿を意味しますが、反面成功確率が低くて時間がかかって、障害が多いことが予想されます。途中で挫けてしまわないように、小さな成功の積み重ねの先に大きな成功が待っているようなシナリオをデザインすることが重要です。
後述しますが、経営改革の手本は先ず言いだしっぺの本人から始めることが重要ですが、ひとりではなくてグループで推進するのが成功の秘訣です。医院の従業員や深く関係する方々全員の直接間接の協力を取り付けて経営改革を進める上で、クイックウィンは大変重要な意味合いを持っていることをご理解ください。
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